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NittoとaceRNA、スイッチ付mRNA治療薬の共同開発契約締結のお知らせ

日東電工株式会社(本社:大阪市、社長:髙﨑秀雄、以下「Nitto」)と株式会社aceRNA Technologies(本社:京都市、社長:進照夫、以下「aceRNA」)は、このたび、スイッチ付mRNA治療薬の共同開発、ならびに出資に関する契約を締結しましたので、お知らせします。

aceRNAは遺伝子治療に関する技術を開発しているバイオベンチャー企業です。同社は、京都大学iPS細胞研究所の齊藤博英教授らによって開発された「RNAスイッチ」を使用する権利を有しています。RNAスイッチは、メッセンジャーRNA(mRNA)配列に組み込まれ、細胞内のマイクロRNA(miRNA)の活性状況に応じてmRNAの働きを制御します。aceRNAは、ヒトで約2,600種類あるmiRNAの中から、対象とする疾患の治療に有益とされるmiRNAを獲得するスクリーニング技術を独自開発しています。この技術とRNAスイッチを組み合わせることにより、aceRNAはこれまで以上に精緻な作用制御を可能とするmRNA遺伝子治療の実現を目指しています。
図1 RNAスイッチの概要

図1 RNAスイッチの概要

Nittoは、様々な業界に幅広く製品を提供する高機能材料メーカーとして、次世代モビリティ、情報インターフェース、ヒューマンライフの3分野に注力しています。中でもヒューマンライフに含まれる核酸医薬の領域においては、siRNA(*1)の創薬技術及びsiRNAを標的臓器へ送達するDDS技術(*2)を活かして「肝硬変」、「特発性肺線維症」、「KRAS変異がん」の難治性疾患の治療薬の臨床試験を実施しております。Nittoは、この開発で培ったDDS技術をmRNA治療に活用することで新たな事業を開拓し、人々の健康と安心な社会に貢献してまいります。
図2 DDSによるmRNAの標的細胞への送達イメージ

図2 DDSによるmRNAの標的細胞への送達イメージ

NittoとaceRNAは資本提携をするとともに、NittoのDDS技術とaceRNAのRNAスイッチを活用した、生体内でより安定的かつ精緻な作用制御を可能とするmRNA治療薬の開発を進めます。本共同研究開発期間である2023年9月末までにコンセプト検証を進め、将来このmRNA治療薬の製薬企業へのライセンス化を目指しています。
*1:siRNA(small interference RNA)は、21~23残基の短鎖二本鎖RNAから構成され、標的遺伝子の転写産物の相当部分を切断することにより、遺伝子の発現を抑制します。
*2: DDS(Drug Delivery System)は、薬効成分の体内分布を制御して、作用させたい組織や細胞へ薬効成分を送達させることで、薬効成分の効果を高め、副作用を抑えることを目的とした技術です。

日東電工株式会社について

Nittoは1918年の創立以来、粘着、塗工、高分子機能制御、高分子分析・評価の4つの基幹技術を ベースに、スマートフォンやテレビなどの画面表示に必要不可欠な偏光フィルムをはじめ、工業用 テープ、自動車用部材、医療用関連製品など様々な製品をグローバルに提供している高機能材料 メーカーです。Innovation for Customersのブランドスローガンのもと、新しい価値の創出を 通じて持続可能な地球環境と人々の健やかで快適な生活に向けてチャレンジを続け、技術で未来を 創造します。
Nittoの詳細については、(https://www.nitto.com/jp/ja/)をご覧ください。

aceRNA Technologies社(アセルナ テクノロジーズ)について

株式会社aceRNA Technologiesは、京都大学・齊藤博英教授による合成生命システム研究で 生まれたRNAデザイン技術を基に、2018年4月に設立されたバイオベンチャーです。
独自技術であるRNAスイッチなどを活用し、細胞状態に応じた治療ができる“スマート遺伝子 治療(mRNA治療、ウイルス治療)“の実現に取り組んでいます。体内で、疾患細胞を正常細胞にリプログラミングする、あるいは特定の細胞種を他細胞種にリプログラミングするといった in vivo cell reprogrammingによる新しい治療の実用化を目指していきます。
aceRNA Technologiesの詳細については、(https://acernatec.com/)をご覧ください。

ニュースリリースに関するお問い合わせ

日東電工株式会社 ブランドコミュニケーション部 広報グループ

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