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世界最大の膜面積&透過性を実現した油田採掘 注入水用新規ナノフィルトレーション膜の製品ラインアップの拡充

日東電工株式会社(本社:大阪市、社長:髙﨑秀雄、以下Nitto)は、この度、油田採掘注入水用のナノフィルトレーション膜のラインアップを拡充します。業界最高の硫酸イオン除去率&透水性を実現した新規ナノフィルトレーション膜(NF膜)を開発しました。さらに、陸上油田採掘向けに業界最高の耐圧性を実現したNF膜を開発しました。
世界最大の膜面積&透過性を実現した油田採掘 注入水用新規ナノフィルトレーション膜の製品ラインアップの拡充

背景

油田採掘では、自噴により回収できる原油は総埋蔵量の約20%と言われており、限りある原油を有効に回収するために、海水や熱や炭酸ガス等を注入することでさらなる原油回収を行っています。
しかし海水中の硫酸イオンは、注入水の配管の詰まりの原因となる難溶性物質を発生させる他、バクテリアと反応して有毒ガスを発生する恐れがあり、注入前に膜分離で取り除く必要があります。当社はこれまで硫酸イオンを世界最高レベルで選択的に分離除去できるNF膜(NANO-SW)を製品化し、大西洋をはじめ、世界中の海上油田プラットフォームでの原油回収に貢献してきました。

海上油田プラットフォームでは、洋上設置面積の制約の為、より一層の水処理設備の省スペース化が求められております。さらに近年注目されている中東域の陸上油田採掘においては、海水濃度が5%と高く、夜間の気温が低いため、必要とされる注入水量を得るためには海上油田の2倍以上高い運転圧力エネルギーに耐えうるNF膜が求められます。
そこで当社は、これまで培ってきた逆浸透膜の技術を活かし、これらのニーズを満たす以下3種類のNF膜を開発いたしました。

  1. 海上油田向けNF膜(NANO-SW-LD MAX, NANO-SW ULTRA): 世界最大の高透水性による高い省エネ性
    従来比35%薄の膜(従来品より15%程度の膜充填率(膜面積)増と透水性増)。
    水処理設備の省スペース化、省消費電力化でオペレーションコスト低減を実現します。
  2. 陸上油田向けNF膜(NANO-SW HP) 高い耐圧性(自社製従来比2倍以上)
    中東域の陸上油田向け(海水塩分濃度; >5%))等で4MPa以上の運転圧力に耐える設計

膜の特長一覧

NANO-SW
従来品
【海上油田用】
NANO-SW-LD MAX
新製品
【海上油田用】
NANO-SW ULTRA
新製品
【陸上油田用】
NANO-SW HP
新製品
膜厚0.13mm0.09mm0.09mm0.13mm
膜面積
(ft2 ※1)
(8インチ)
400
(37.2m2)
440
(40.9m2)
510
(47.4m2)
400
(37.2m2)
SO42-
除去率
(%)
99.899.899.899.8
透水性
(GPD※2)
11,000
(41.6m3/d)
12,000
(45.4m3/d)
13,000
(51.1m3/d)
11,000
(41.6m3/d)
最大
運転圧力
(psi)
600
(4.14MPa)
600
(4.14MPa)
600
(4.14MPa)
1200
(8.28MPa)
※1 ft2:Square foot
※2 GPD:Gallon per day
世界最大の膜面積&透過性を実現した油田採掘 注入水用新規ナノフィルトレーション膜の製品ラインアップの拡充
IEA(国際エネルギー機関) World Energy Outook2017によると、世界エネルギー需要は2040年までに現在の30%増加すると言われております。これに伴い石油消費量も伸び続けると見込まれ、枯渇する原油の有効活用が重要となってきます。当社の水処理・分離膜技術を通じてより生産性の高い原油の採掘に寄与することで、資源の有効活用に貢献してまいります。

ニュースリリースに関するお問い合わせ

日東電工株式会社 ブランドコミュニケーション部 広報グループ

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