企画展 第17回 はがしやすい粘着テープ展
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粘着テープはモノとモノをしっかりくっつけたままにしておくだけではありません。
簡単にはがしやすく、しかもはがした後に粘着剤が残りにくいテープも存在します。
今回はそんな「微粘着」に注目して紹介します。
製造や加工プロセスが終わった後に簡単にはがせることを目的として製造したテープを「微粘着テープ」といいます。
テープは、被着体(ガラスや紙、プラスチックなど、粘着テープがくっつくもの)の種類や表面の状態により簡単にはがすことが困難なことがあります。このような場合に、単に粘着力を低くするだけでなく、被着体に合わせて微粘着特性と良好なはく離性の両立を実現するための設計を行っています。
これらのテープは、貼り合わせた状態では機能を完遂する粘着力を保ち、はがすときに、簡単に少ない力ではがすことが可能です。
粘着剤は、主成分のエラストマー(アクリルやゴムなど)に、充填剤、架橋剤、粘着付与剤、軟化剤、老化防止剤などの添加剤を必要に応じて加えたものからできています。これらの原材料を組み合わせて、目的に応じたさまざまな機能を持つ粘着剤をつくり出し、粘着テープにしています。たとえば、永久的に接着するように(強粘着)、はがしやすく粘着剤が残らないように、透明で耐候性に優れるように、低VOC(低揮発性有機化合物)に、など必要な機能を達成するために、使用する原材料の最適配合設計を行っています。また、特殊な設計としては、常態では強接着で、熱やUV光により弱接着に変化する粘着剤などもあります。
粘着剤の材料
エラストマーにどの材料をどのくらい加えていくかによって、さまざまな粘着剤ができます。
各材料の種類や量を決めるのが、粘着剤の設計技術です。
位置調整テープ
貼り直しができてはがせる壁紙・床材用両面テープ
粘着剤の表面に特殊樹脂で形成した凸構造を持ち、表面は微粘着でベースは強粘着のため位置調整(スライド)機能と接着特性を両立することが出来ます。貼りたい場所に強く押しつけるまで何度でも貼り直しすることが可能です。
こんなところに使われています
貼り付け位置が決まるまで何度でも貼り直しができ、柄合わせも簡単です。
表面保護フィルム
キレイに貼ってキレイにはがせる
ステンレスやアルミの表面保護から、住宅部材、自動車の養生材料、電子光学の分野まで幅広くさまざまなモノを“保護”するために使われる表面保護フィルム。製品を傷からまもり、使用後はがしたい時に簡単にきれいにはがすことが出来ます。
こんなところに使われています
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ステンレス保護用
鏡面仕上げのステンレス等をさまざまな加工工程における傷からまもります。
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レーザー加工用
フィルムを貼ったままレーザー加工が可能で、加工時に表面を保護します。
耐熱微粘着シート
耐熱性を備え、多彩な用途に活躍
耐熱性と粘着力コントロール技術を組み合わせ、電子部品・デバイスの各工程で使えるようにしたテープ。特に耐熱性にすぐれているため、加熱工程での一時的な固定やマスキング、フイルム部品などの保護・搬送に使用されています。
こんなところに使われています
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キャリア・仮固定
薄層材料の支持や搬送時の保護。高温を要する製造プロセスでのワークの仮固定
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マスキング
パッケージ実装プロセスなどでのマスキング
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ダム
半導体パッケージ、電子部品の成型時の樹脂漏れ防止
塗装用マスキングテープ
さまざまなモノによくつき、きれいにはがせる!
塗装や養生をする時に使用される塗装用マスキングテープ。塗料を塗りたくない部分や汚したくない場所を一時的に覆い隠し、作業が終わったらきれいにはがすことが出来ます。特殊粘着剤が使われているため糊残りがありません。
こんなところに使われています
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内装塗装
窓枠・サッシ部のマスキング
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外装塗装
外壁と軒天の境目のマスキング