企画展 第13回 音とテープ展
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騒音の種類と
防音材料
騒音は、空気伝播音と固体伝播音に分類することができます。
また、効果的に防音対策を行うためには、騒音の伝播経路や発生要因を特定することが重要です。
防音対策材料としては、「遮音材」「吸音材」「制振材」「防振材」が挙げられますが、
騒音要因に応じて、これらの材料を選定することになります。
空気伝播音に対しては、「遮音材」「吸音材」、固体伝播音に対しては
「制振材」「防振材」を使用して騒音対策を行います。
防音処理例(モーターなど)騒音源に応じて防音対策を実施
(材料選定・評価技術)
異音防止テープ
「NITOFLON™
(ニトフロン)」
接触した物と物とがこすれあって発生する音を「擦過音」といいます。
ふすまなどの横引き戸を開けるとき、ふすまと敷居が擦れ生じる音が典型的な例です。
異音防止テープ「NITOFLON™(ニトフロン)」は、金属表面の凹凸が衝突する時、
滑りにより衝撃が軽減されるので振動の発生が抑えられ、振動が空気に伝わらず、擦過音を防止できます。
例えば金属同士を擦ると表面凹凸が衝突し振動が生じます。この振動が空気に伝わって擦過音が発生します。
- 潤滑油を金属同士の間に塗ると、表面凹凸が衝突するとき潤滑油の滑りにより衝撃が軽減するので、振動の発生が抑えられ空気へ振動が伝わらず擦過音を防止できます。
- 滑るテープを間に貼ることで、潤滑油と同様に金属表面の凹凸が衝突する時、滑りにより衝撃が軽減されるので振動の発生が抑えられ、振動が空気に伝わらず、擦過音を防止できます。
防音のしくみ
高分子とは・・・原子の数が千個程度以上つながった長い鎖状の分子のこと。
長い鎖状のものを分子の鎖が折りたたまれている部位が結晶部で、分子の鎖が折りたたまれない部位が非晶部です。
- 結晶部(結晶度が高い)が多いと、分子がぎゅっと固まり、素材は固くなります。異音防止テープの素材であるPTFE、超高分子量ポリエチレンは結晶部が多いので相手材に絡まず摩擦抵抗が小さくなり、良く滑ります。
-
非晶部は長い鎖が自由に動くので素材としてゆるくなります。
ゆるい分子は相手材に絡もうとするので、非晶部が多いと摩擦抵抗が大きくなります。
こんなところに
使われています。
- シートレバーやドアトリムの摺動部
- カメラモニターヒンジやノートPCヒンジ
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シューター、ホッパーの滑り
輸送コンベアガイドの滑り -
軽鉄下地組の擦過音対策や
ふすま下部のふすま縁滑り
なぜ使われるのでしょうか?
すべりを良くする事で振動によって起こる擦過音を抑えるために使われています。
ノートPCの開閉時の異音を抑えるため
ふすまのすべりを助け擦過音を抑えるため
ほかにもある!防音製品
空気伝播音対策に使われる「吸音材」のエプトシーラー™
テープではありませんが、防音効果のあるNitto製品がほかにもあります。吸音材のエプトシーラー™です。
吸音とは発泡体のような多孔質材料の内部に音が入り込み、
拡散することで音のエネルギーが熱エネルギーに変換され、反射する音が小さくなることを言います。
防音のしくみ
気泡が連続して繋がっている発泡体(ポリウレタン発泡体など)は音が透過しやすく吸音に不利です。
エプトシーラー™は他の気泡とは繋がってない独立した気泡や、
連続した気泡が混ざっているため、侵入した音は、透過しにくく、気泡の壁を振動させ、
粘性抵抗、摩擦熱などの熱エネルギーに変換され、吸音に有利です。
- 気泡がつながっているため「漏れ」が発生
- 気泡の壁が水、気体、音を遮断・吸収