グラフト重合は、「接木(つぎき)」のように、幹ポリマーに枝ポリマーを形成することにより、それぞれのポリマーが持っている機能を複合化したり、あるいは、まったく新しい機能を発現させることを目指す技術です。
Nittoでは、疎水性のポリエチレンフィルムに、アクリル系モノマーをグラフト重合することにより、親水性を付与しています。グラフト重合の開始点を生成させるため、ポリエチレンフィルムにあらかじめ電子線を照射し、ラジカルを発生させます。その後グラフト重合を行います。グラフト重合条件の制御により、均一なイオン透過性膜を製造することが可能となりました。
このグラフト重合イオン透過性膜は、酸化銀電池のセパレータとして実用化しています。
グラフト重合技術を適用したセパレータと
酸化銀電池
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グラフト重合度とフィルム抵抗の関係
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