テープとくらし館
一度貼ったテープ。きれいにはがしてみようとゆっくりと力を入れていっても……やっぱりどこかで「ビリビリビリ」。そこには、見るも無残なのり残りが。さらにがんばって爪でカリカリ削っても、結局少し跡が残ってしまうんですよね。
もうこんな経験をしないために! テープの上手なはがし方を、この機会にぜひ身につけてみてくださいね。
テープ&のり残りの上手なはがし方

テープの上手なはがし方には、貼られた場所や期間によって難しい場合もありますが、2つの基本があります。
1つは、端から「ゆっくり」はがすこと。もう1つは、はがす方向側の角度が30度くらいになるような鋭角を意識してはがすことです。力や速さの加減によるところも大きいのですが、ひとまずはこれを守ることで、きれいにはがせる確率が高まります。
次に、のり残りが出てしまった場合。最も簡易な方法としては、別のテープを使ってペタペタと繰り返すことで少しずつきれいにしていく手段が有効です。
他には、中性洗剤を溶かした水をのりが残った場所に染み込ませ、ヘラなどでそぎ落とす方法。「テープはがしカッター」と灯油やベンジンなどの溶剤を使ってそぎ落とす方法。市販されているテープのはがし剤を使う方法、などがあります。ただ、これらの方法はテープが貼られていた面を傷つけてしまう可能性がありますので、ご注意ください。特に灯油やベンジンなどを使用する際は事前によくご確認ください。
すぐにはがしたいならこんな方法も試す価値アリ?

「もっと簡単に、身近なものを使ってできる方法は?」という方には、以下の方法を試してみるのもアリかもしれません。
よく聞くのがドライヤーを使うというもの。「粘着材=熱に弱い」の認識がすでに広まっていて、多くの方が効果を実感しているようです。
また、マニキュアの除光液があれば、塗布してみるのも有効です。ただし、このような溶剤を使用する場合は貼られているものを傷つけないかどうか、事前に確認してから使用しましょう。他にも、場所によっては消しゴムでこするだけではがれる場合もあります。
これらでも太刀打ちできないのであれば、最終手段として、目の細かいサンドペーパーでこする方法もあります。ただ、周囲を傷つける可能性が高まるので、あくまでも「他の方法を試してもダメだった場合」に行うようにしましょう。
どれも決して確実な方法とは言い切れませんが、身近なものが活躍するのに越したことはないですよね。
絆創膏だって上手にはがしたい

また、今回は体に貼ったテープのはがし方もご紹介します。体に貼るテープといえば、絆創膏が一般的です。基本は上記と同じくゆっくり、30度の角度ではがすことを意識します。そのうえで周囲の皮膚を手で押さえながらはがすと、痛みが軽減できます。
経験がある人も多いかと思いますが、お風呂に入れる場合は、その温度や水分により、すんなりとはがせることが多いのでおすすめです。
また、ニトムズの「優肌絆™」のように、はがす際に皮膚を傷めないように粘着剤をゲル状にした製品も販売されています。
いろいろな「はがす技術」がある

通常、私たちがテープはがすときは「手で引っ張る」しかありませんよね。メーカーでは「必要なときはしっかり貼れて、はがしたいときはきれいにはがれるテープが作れないだろうか」と、はがしたいときに意図的に粘着力をなくす手法を研究しているのです。現在、次の3つのような特徴を利用したテープが開発されてきています。
1つ目は、紫外線を当てると硬くなりはがれやすくなる粘着材を利用したテープです。他にも、紫外線を当てると窒素ガスを発生し、その力で自らはがれようとするテープなども開発されています。ただ、この場合は紫外線を意図的に当てなければならないため、ややハードルが高そうです。
2つ目は、テープの粘着剤の中に「高熱を加えると膨らむ物質」を入れることで簡単にはがれるようにしたテープです。熱源は、アイロンやドライヤーなど普段の生活の中からでも簡単に得られるので、現実味が高いように感じます。
3つ目は、水分を与えると粘着剤がゼリー状になってはがれるテープです。この仕組みはすでに「ミズトレック™」シリーズとして流通しており、各方面から高い評価を得ています。
最近では、のり残りがしにくい粘着剤を採用した、再はく離可能な両面テープ「No.5000NS」という製品も販売されています。柔軟かつ引っ張り強度が高い不織布を使用しているため、はがすときにテープがちぎれにくくなっているのもGoodです。
テープはがしの最終兵器!?をご紹介

最後に、テープはがしでもう悩みたくないという方に最適なアイテムをいくつかご紹介します。まずは、上でも少し紹介した「テープはがしカッター」。「テープをはがすのに最も有効な形」とされる五角形に刃先を特殊加工。貼った面を傷つけることなくテープがはがせるスグレモノです。
次に「粘着剤クリーナー強力タイプ」。液だれしにくい泡状タイプで、テープののり残りからマジックやクレヨンなどの落書きにまで対応します。気になった方は、ぜひ一度お試しあれ!
まとめ

テープを使った楽しみ方は、年々広がりを見せているように感じます。そんな中で、やはりテープを使用するなら「貼り方」だけでなく「はがし方」もぜひ頭に入れておきたいですよね。テープに関する知識をレベルアップさせることで、もっともっと「テープライフ」は楽しくなるでしょう!
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