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ニュースリリース 2010

2010/01/23

自然界に生息するヤモリの接着機構を模倣した生物模倣粘着剤

ヤモリに近い粘着力を実現したテープを共同開発

日東電工株式会社(本社:大阪府大阪市、社長:柳楽幸雄)は、このたび大阪大学中山研究室との共同開発で、最適な層数分布のカーボンナノチューブ(以下CNT)を用いることで、自然界に生息するヤモリに近いせん断接着力を実現する生態模倣粘着剤(ヤモリテープ)を開発しました。
ヤモリは垂直な壁を自由に登ったり、天井に指一本でぶら下がるなど、足裏に驚異的なせん断接着力を有しており、これまでも世界中でヤモリを参考にした生態模倣粘着剤の開発が行われていますが、いずれもせん断接着力が低く、せん断接着力向上が最大の課題でした。
弊社では、CNTを用いて繊維構造体、垂直配向CNTを作製、さらにCNT形状を最適化することによって、ヤモリに近いせん断接着力を達成することに成功しました。

開発の経緯

弊社では、エレクトロニクスや自動車、住宅、一般工業用など多くの用途に粘着テープを供給しています。しかしながら、今後粘着テープの使用環境は益々複雑化し様々な機能の付加が必要となってきているため、それらのニーズに応えるべく次世代粘着技術の構築を目的に、生物が生存競争の進化の過程で身につけた、並外れた能力を模倣した生物模倣粘着剤に注目しました。
そこで、2000年 U.C.バークレー、Ron Fearing教授を中心とする研究チームによって解明された分子間引力を利用した接着メカニズムに着目し、ヤモリの興味深い足裏繊維構造を分析することにより、サブミクロンオーダーで高アスペクト比の繊維構造を作製するにはCNTが最適であると考え、CNTを用いた人工ヤモリテープの開発に着手しました。
その結果、CNTを用いて繊維構造体、垂直配向CNTを作製、さらにCNT形状を最適化することによってヤモリに近いせん断接着力を達成することに成功。人工ヤモリテープとして可能性のある粘着剤であることが実証されました。

*せん断接着力:貼り合せた2つの平面において、ずれ(平行で逆向きの力)に対する接着力

ヤモリテープの特長

1) 自然界の生息するヤモリに近いせん断接着力を達成
2) 強接着だが、剥がしたい時には簡単に剥がすことができる
3) 接着面を汚さない
4) どんな被着体にも接着できる
5) 耐熱性に優れる

左:ヤモリの足裏の構造&右:1cm角のCNTテープによるPETボトルの保持

今後に向けて

今後も多様化するニーズに応えるべく、生態模倣技術(バイオミメティクス)とナノテクノロジーを組み合わせた新しい接着システムを追求し、付加価値の高い製品用途に展開したいと考えています。   
そして、今後日東電工グループが価値提供を目指す「グリーン(環境貢献・負荷低減分野)・クリーン(新エネルギー・省エネ関連)・ファイン(ライフサイエンスなど先端技術)」に貢献する、従来と異なる機能を有した新しい粘着テープの開発に繋げていきたいと考えております。

関連情報

ニュースリリースに関するお問い合わせ

日東電工株式会社 ブランド戦略部
TEL:06-7632-2101
FAX:06-7632-2568
ご注意
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