本文へリンク

剥離剤(1)

テープの歴史館

第6章 合成高分子が
もたらした転機

< 戻る

剥離剤(1)テープの表面に必要な「剥がす」機能

「貼る」機能を発揮させるために、「剥がす」機能も追求

支持体や粘着剤は必要不可欠な構成材料ですが、粘着テープはこれだけでできているわけではありません。種々の技術の結合でできています。その中で、剥離剤も重要な材料です。

単純に考えてみても、テープ状に巻き取った状態から、なぜ粘着テープをきれいに剥がして使うことができるのか、不思議です。支持体に粘着剤を塗布しただけなら、ロール状にした時点で、粘着剤が両面の支持体にくっついてしまいそうなものです。

しかし、実際の粘着テープをロール状から剥がすと、粘着剤は塗布した支持体にだけ、きちんとついてきます。これは、ボール芯が丸いことに助けられているからです。
ボール芯に沿って何メートルも丸く巻かれたテープは、巻き戻す時に「軽く剥がれる」「滑らかに剥がれる」のに良い角度で離れてきます。

剥がれる力が支持体や粘着剤によって異なり、寒い所など使用条件によっても大差が出てくるため、支持体の片面に剥離剤を塗って、使い心地を確保しています。

一般的に用いられているのは、長鎖アルキル基を持つポリマー

剥離剤は、粘着剤が塗られているのとは反対側の支持体面(背面)に塗布されます。この剥離剤によって、粘着剤が支持体の背面にくっついてしまうことがなく、糊残りや支持体が裂けるといった現象を防ぐわけです。

現在利用されている剥離剤を分類すると、長鎖アルキル基を持つポリマー(簡単に言うと、炭素がつながった長い鎖状構造を持つポリマーです。ワックス状になっていて、くっつきにくい性質があります)、ふっ素原子を含む化合物やポリマー、そしてシリコーン系ポリマーという3つに大別されます。

一般的には、長鎖アルキル基を持つポリマーが、使いやすさ、適度な剥離効果、比較的に安価、表面に印刷が可能などの理由から広く用いられており、剥離剤としての利用では、1945年に3M社によって特許登録されています。

はく離技術
テープをスムーズに引き出せるように、テープの背面や
テープのはく離ライナー表面には、はく離剤が塗布されています。

ページトップへ戻る