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ビニル粘着テープ(4)

テープの歴史館

第6章 合成高分子が
もたらした転機

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ビニル粘着テープ(4)オールマイティの全天候耐性テープ

超高圧・高圧用に開発された全天候耐性ビニルテープ

家庭用の配線やオフィスの電灯など低圧用のビニル粘着テープは、JIS規格に準じて生産されています。一方、超高圧用・高圧用には全天候耐性ビニル粘着テープが使われています。これは、最も高い機能を持ったビニル粘着テープです。

戦後、洗濯機、テレビ、冷蔵庫、エアコンなど、とても便利な機器がぞくぞくと出現してきました。生産用の動力とともに、これらの家電品は電気をたくさん消費します。急増する電力を供給するため、電力メーカーは原子力発電、水力発電、火力発電などの大設備を設置して発電し、それを使用量の多い都会に大量に送電します。そのために超高圧ケーブル、高圧ケーブルなどの送電容量の多い線を電線メーカーと開発しています。

高電圧用電線、ケーブルの接続や端末の絶縁には、完全防水絶縁になるように、絶縁ゴムテープ(自己融着テープという高級な合成ゴムでできたテープ)を塊のように巻き付けます。しかし、ゴムの成形品のようにはなりませんから、その上に保護層が必要です。全天候耐性ビニル粘着テープの出番です。

過酷な条件の下でこそ真価を発揮

低圧用のビニルフィルムには低分子の可塑剤を使いましたが、高圧用には特殊な高分子可塑剤を使います。もちろん、粘着剤も厳しい規格をクリア―するものを組み合わせます。そのため、全天候耐性ビニル粘着テープは別名、高級ビニル粘着テープとも呼ばれています。

また、冷蔵庫などの家電製品や自動車の内部には、たくさんの電線が配線されています。これをまとめるのにも、全天候耐性ビニル粘着テープが活躍しています。
 一見すると、単に束ねているだけにしか見えませんが、熱のかかる部分では、耐熱性と難燃性の確保が法的に規定されている場合が多いのです。電気機器や自動車のメーカー内部で、独自基準が厳格に定められている場合もあります。こうした場合には、全天候耐性ビニル粘着テープの持つ適度な伸びや柔軟性、強度などが作業性の面から求められるのと同時に、耐熱性や難燃性も必要になります。

合成高分子の技術によって、粘着テープの可能性はさらに広がっていったのです。

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