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天然ゴム(3)

テープの歴史館

第2章 粘着剤が出来るまで

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天然ゴム(3)粘着剤誕生の立役者/加硫法

イオウと熱を加えることで、温度変化に強いゴムが誕生

ゴム引布が普及し始めた時、実は困ったことがありました。 
たとえば、ゴムを塗ったレインコート。寒い冬に着ているとカチカチになり、逆に暑い夏ではベタベタして布どうしがひっつくことが起きていました。ゴムが、温度の影響を受けやすいからです。その解決法を見つけたのは、アメリカのグッドイヤーでした。

彼はアメリカ最初のゴム工場に勤務していましたが、その工場でも、生産したゴム靴などが貯蔵中に粘着してしまうというトラブルが続いていました。当時、「改善策として、イオウを利用したらいいのではないか」と言われていましたが、実際に成功した人はいませんでした。

1839年の冬。グッドイヤーは、いつも泊まっているホテルで、イオウを混ぜたゴムの切れ端を、何気なくストーブの上に置きました。しばらくして見ると、熱でベトベトになっているはずのゴムが、革状に焦げて弾力性を持っているではありませんか。ゴムにイオウを加えて加熱すると強いゴムになり、マイナス30℃からプラス130℃まで硬さに変化がなく良好な状態を保つことが、このとき初めて発見されたのです。この方法は「加硫法」と言い、今日でも一般的に行われています。

イオウの量を多くして長時間高温にすると黒くて硬いゴムになります。エボナイトと言われるもので、バッテリーケースとして重宝されました。
加硫法によってゴム製品は多くの種類と量がつくられました。現在、私たちが使っているゴム製品も、ほとんどが加硫法で処理されています。

粘着剤として使われる天然ゴム

粘着剤の誕生を可能にした天然ゴムは、合成ゴムや合成高分子材料が多く使われている現在でも、重要な粘着材料の1つです。粘着剤の種類や用途によって、加硫しない生ゴム、加硫ゴム、再生ゴムが使い分けられています。

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