本文へリンク

ヤモリテープのAFMへの適用

AFM(原子間力顕微鏡)は大気圧で原子レベルの分解能を有する顕微鏡であり、試料表面の微細形状、表面粗さなどの画像解析が容易に行えるという特徴があります。

しかしながら、ナノオーダーの微細形状を評価する場合、固定部材の影響で試料の位置ズレ(ドリフト)が起こり、試料表面が正確に測定できない可能性があります。また固定部材が溶剤など揮発性成分を含んでいた場合、アウトガスが試料表面を汚染し、正確な測定ができない可能性があります。特に、絶縁材料や探針が帯電していると、静電的な相互作用力が増大し、AFM像が劣化することがあります。

ヤモリテープを使うことで、位置ズレ(ドリフト)、アウトガスによる試料汚染、帯電を防ぎ、劣化の少ないAFM画像を提供できます。

対象者

試料の同一領域を繰返し評価したい方。
ナノオーダーの微細形状を評価したい方。
できるだけ汚染のないクリーンな状態で評価したい方。

ヤモリテープのメリット

分析事例

ここでは、パターニングウエハをヤモリテープと導電性テープで固定して測定した事例を紹介します。
貼合わせ直後のAFM測定におけるドリフト量 (左)ヤモリテープ (右)導電性テープ

貼合わせ直後のAFM測定におけるドリフト量 (左)ヤモリテープ (右)導電性テープ

スキャン1回目と2回目を比較すると、導電性テープでは2.72μmのドリフトが発生しており、スキャン1回目で得られた画像が上下に圧縮されたように歪んでいます。
 しかしヤモリテープで固定した場合には、ドリフト量は0.07μmであり、得られた像にも歪みが認められません。
 ヤモリテープを固定部材に利用すると、測定時にドリフト(位置ズレ)、アウトガスによる試料汚染、帯電を防ぎ、良好なAFM画像を得られます。 また、ヤモリテープは貼り付け、剥離が簡便に行えます。
 次に、Siウエハ裏面を各種固定部材で固定して、試料に温度をかけてAFMを用いて測定した事例を紹介します。
ヤモリテープの材料となるカーボンナノチューブ(CNT)はガラス転移温度、融点を持たないので-150℃の低温から500℃の高温までの温度範囲で良好な接着特性が得られます。
各固定部材で固定した試料(Siウエハ)のAFM測定におけるドリフト量

各固定部材で固定した試料(Siウエハ)のAFM測定におけるドリフト量

25℃、100℃、200℃の温度を試料にかけて測定する場合、通常のテープでは熱劣化してしまい固定できませんので、今回は高温に比較的強い導電性ペーストと比較しました。
導電性ペーストとヤモリテープとで固定した場合の試料のドリフト量を比較したところ、いずれの温度でもヤモリテープのドリフト量は銀ペーストの半分以下でした。
 ヤモリテープは、高温でも耐ドリフト性に優れていることがわかります。

分析サービス説明ページへ戻る

ページトップへ戻る